ギターコンクール考・その1
こんにちは。
先日、ありがたい事になんとお隣の神奈川県(!)からお問い合わせがあり、当ブログのコンクール関係の記事を見てくださったようです。
そんなこともあり、数回にわけ、ギターコンクールについて経験談などを交えながら書いていきたいと思います。
今回は「評価基準」と「演奏順」について。
まず、コンクールについての定義をハッキリとさせておきます。
検索をすると、「コンクールは、作品の優劣を競う催しや競技会。特に芸術分野における音楽・絵画・映画などの作品や演技・演奏の優劣を競う会」と出てきます。
作品や演技・演奏の優劣を競う会とありますので、コンクールで良い結果を出すには他の出場者よりも良い演奏をしなければなりません。
コンクールの採点基準はさまざまですが、代表的なものに「増沢方式」というものがあります。
詳しい説明は省きますが、これは点数で評価するのではなく、各審査員が順位を付け総合的に評価するもので、ギターコンクールのみならず広く用いられています。
他に、各審査員がつけた点数の最高点と最低点を除外し、残りの審査員の合計で決める方式などもあります。
また、そのコンクールが絶対評価なのか相対評価なのかも踏まえておかならければならないポイントでしょう。
絶対評価は自身の演奏そのものが評価されるため、大きなミスが致命的になってしまうことがあります。
対して、相対評価の場合、あまりに手堅く演奏してしまうと「印象に残らない」などとという評価をされてしまう場合も。
あくまでも私見ですが、絶対評価は予備予選~1次予選の段階、相対評価は2次予選~本選に多いかと感じます。
もちろん、出場者は評価基準を完全に知りうることができないので、ある程度の推測をして対策をするしかないのですが・・・
審査員は本当にたくさんの演奏を聴いてきているので、まずなんと言っても普遍的な音楽性を確立しておかねばなりません。
譜面には書いてなくても「ここはこうしてね!」というお約束のような部分がありますので、そこを逃すと評価の対象にはなりにくいのです。
音楽性やテクニックの重要性に関しては次回以降もう少し掘り下げたいと思います。
次に演奏順に関して。
いろいろな意見はあるかと思いますが、私は後の方が有利だと思います。
早ければあまり緊張しないうちに望むことができるという利点などがありますが、出場者が多ければ多いほど、先に弾いた人の印象は薄れていってしまいます。
先に上げた相対評価で採点される場合、冒頭に弾いた人と、最後あたりに弾いた人と比べると、審査員の印象という点で冒頭に弾いた人はどうしても不利になってしまうのは否めないかと思います。
個人的な経験則ですが、過去に出場したコンクールで、演奏順がトップバッターもしくは最初の方になってしまった時には良い結果を残せたことがありません。
また、コンクールによっては最初の演奏者は練習時間もなしにいきなり弾かされるという不公平なこともありました。(クジ運ですから仕方ないといえば仕方ないのですが・・・)
一応建前では演奏順は審査に影響しないとしているコンクールが多いかと思いますが、審査員も人間ですから、一番目に演奏する人が基準になってしまいがちです。
もちろん、一番目でも素晴らしい演奏ができれば十分に勝機はあります。
もしクジで早い演奏順を引いてしまったら、思い切った演奏をしてしまうのも手かと思います。(ちなみに私は演奏順一番を3回ほど引いたことがあります・・・)
次回につづく。
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