ギターのペグ交換
こんにちは。
日に日に寒くなり、年の瀬を感じさせられます。
さて、先日生徒さんのご依頼でギターの簡単な修理をしました。
と言っても、ペグ交換をして簡単な調整をしただけなのですが・・・
生徒さんの話によるとお祖父様が使用されていたようで、50年ほど前の物との事。
余談ですが、貼ってあるシールは超人バロム・1(さいとう・たかをさんの原作のやつ!)
ラベルはニチゲンと読めます。調べるとその昔存在していたメーカーのようです。
FUKUSHIMA JAPAN という文字もあり、福島県で製造されたものでしょうか。
ひとまずペグを見てみたのですが、ひどいサビが付着し固まりチューニングができない状態でした。
ペグをギターから外し、ピカールとブラシでこすってみましたがとても取れそうにはなく・・・
錆落としに漬けてみるのも考えましたが、腐食が激しいのでペグ交換に至りました。
さて、これがちょっと難航。
ストリングポストの経がどうも特殊なようで、通常のクラシックギター用のペグセットが使えないことが判明。
ギター本体のペグ穴はφ6.2という中途半端なサイズで、クラシックギター用のφ10.0はどうやっても入りません。
メーカーに問い合わせようにも今は存在しているかも分からず、途方に暮れていました。
穴を穿孔することも考えましたが、
ふと教室にあるレッスン用フォークギターのペグを見ると、形状が近いのに気が付きました。
「このギター、ペグ経がフォークギターと同じだ・・・」
クラシックギター用の3連ペグでもφが小さいのがあることを知りました。
サイズはわかったものの、クラシックギター用の3連ペグはφ10のものばかり。
しかも各ペグ間もこのギターは少し独特で、寸法が近いものが結局見つかりませんした。
仕方がないので、キクタニの単独ペグ(スチール弦用)を選択。
以前の穴の跡が目立ってしまうのが気になるところですが仕方がありません。
問題なく装着することができました。
さて、問題はこちらのブリッジ。弦を取ったと同時に、ポロッと取れてしまいました。
プラスチックの棒みたいなものでできており、こちらも交換を考えましたがブリッジ溝が狭く、
装着できない可能性があったのでそのまま使用することにしました。
少し削り弦高を若干調整したのち、両端の弦で固定。その後他の弦を張っていきました。
全体と内部をエアダスターでホコリを飛ばしたあと、クロスで全体を拭いて完了!
シールはとても良い思い出なので剥がさずそのままにしておきました。
これからも超人バロム・1がこのギターを守ってくれることでしょう。
(生徒さんに記事・写真の掲載許可はいただいております)
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