第15回ギターコンペティション中部地区大会
昨日ギターコンペティションの中部地区大会が静岡AOIの講堂でおこなわれました。
今回も日本ギター連盟のいちスタッフとして運営に参加しました。
オミクロン株が蔓延という大変な時期ではありましたが、
出ることを決断された出場者のみなさん、足を運んでくださったお客様、ありがとうございました。
いや~、毎年のことながら、
B部門(13~16歳)、F部門(51~60歳)、G部門(61~70歳)が激戦です。
B部門は瑞々しさがあり、聴いていてワクワクします。
挑戦している曲も、ヴィラ=ロボスのエチュードや現代曲のソナタなどハイレベルなものばかり。
自分がこのくらいの年齢のときを思い返せば、
これほどの曲をこの完成度で弾けるというのは本当に凄いことだと思います。
音楽的にも、大人たちを凌ぐほどのものを見せてくれた方もいました。
F部門、G部門は円熟した演奏を聴かせてくれる方が多く、個人的に毎年とても楽しみにしています。
よく研究・考察された演奏をされている方が目立ちました。
年の功と言ったら失礼ですが、年齢を重ねなきゃ絶対できないだろうという演奏を見せてくれた方もおり、
ただただ感動しました。
さて、今回も進行とアナウンスのかたわらにずっと舞台袖で聴いておりました。
勝手ではありますけど、こうするといいんじゃないかな?みたいなところを述べさせていただきます。
「そう言うお前はどうなんだ」みたいな点もあるかとは思いますが、許してください…💦
音色の使い分けをしている人が少ない
ちゃんと理由をもって音色の使い分けをしている人は、全体を通して3名しか居ませんでした。
その他ほとんどは、サウンドホール横のあたりのポジションでずっと弾いているような感じです。
ここ、たしかに艶のあるいい音が出るのですが、ややもすると単調になってしまうのかなという気がします。
例えば、属音や倚音など緊張感を持たせたい音は、もう少しブリッジよりを使って刺激的な音を出してみるというのも面白いのではないでしょうか。
また、しっとりと歌うところでガシガシ弾いてしまったり、迫力が必要なところで奥まってしまったりと、
逆かな?と思ってしまうところもありました。
こういう場合は前回の記事(「ギターコンペティションに向けて」)でも書きましたが、
メロディラインの確認(歌ってみましょう!)、和声分析(I・IV・Vを把握するくらいごく簡単でいいです)だけでもするとわかりやすくなります。
チューニングが不安定
せっかくいい演奏をしているのに、チューニングが不安定で気になってしまうということがありました。
6分間の時間制限があっても、そうそう時間切れにはならないので、
余裕をもってチューニングをするといいです。チューニングしたら最低でも主和音と属和音の確認も忘れずに。
最終チェックは自分の耳ですることがとっても大事です。
あと、関係ないけどチューニング時の音が大きい人が多かったかな・・・
減点対象とまではならないと思いますが、審査員によっては気にする人もいますので、なるべく小さい音でやったほうがいいかと思います。
あと、チューナーの付けっ放しもたまに言われたりします。個人的には、別にいいと思いますけどねえ…
終わり方がもったいない
ここはステージマナーの部類になるので、まったくの個人的な意見として見てください。
曲が終わるとホッとしたのか、
ギターを持つときに手を弦の上で滑らせて「キューッ」という擦過音を出してしまう人がいました。
こちらも減点対象にはならないでしょうけど、なんだか非常にもったいないなあと思いました。
曲を弾いている時だけではなく、演奏前、演奏後も全て自分のための時間です。
ステージを下がるその時まで、ぜひカッコよく決めてください!
まだまだ思うことはあるのですが、
出場されている皆さんは技術的には申し分ない方ばかりなので、
結局のところ、内容面が充実しているかそうでないかで金賞か否かを分けるのではないでしょうか。
今回残念ながらいい結果が出なかった方の中にも、ちょっとした工夫で金賞が狙えただろうなと思える人はたくさんいました。
チャンスはまだまだありますので、ぜひ来年もがんばってください。
では。
(サムネイルの集合写真は感染に十分気を付けて撮影しております)
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