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ヤン・アッカーマンのリュートを聴く!

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こんにちは。

まず、ヤン・アッカーマンって誰?

という方がいらっしゃると思うので、簡単に説明をしておきます。

ヤン・アッカーマンはオランダのプログレッシブ・ロックバンドに在籍していたギタリストで、その類まれなるセンスとテクニックで多くのファンを獲得してきました。特に有名なのは、『Hocus Pocus』(邦題:悪魔の呪文)という曲で、一時期Nikeのコマーシャル・フィルムにも使用されたことがありましたので、耳にされた方もいらっしゃるのではないかと思います。

とまあ、このように彼はバリバリのロック・ギタリストなのですが、コンサートやテレビなどではよくリュートの演奏を披露してくれています。YouTubeに彼がリュートを演奏しているいくつかの動画がありましたので、今日はそれを紹介しながら彼のリュート愛について語ることにしましょう。

 

ジョン・ダウランドのファンタジア。彼はこの曲が好きだったのか、何度も披露しているようです。こちらは1975年の収録だそうです。13コースのバロック・リュートによる演奏です。なんとビールを飲みながらの演奏!

本職のリュート演奏者には敵いませんが、非常に良いドライブ感というか、グルーヴが感じられます。これはやはりロック・ギタリストでなければ得られないものではないでしょうか。ちなみに彼は爪を伸ばしたクラシック・ギタースタイルで演奏しています。ジュリアン・ブリームと同様ですね。鋭い響きが得られます。

 

こちらもジョン・ダウランドのファンタジア。1974年の収録です。こちらはルネサンス・リュートでの演奏です。音が強すぎて高音が潰れてしまっていますが、後半の低音が続く部分の迫力は中々のものです。

 

こちらは彼のソロ・アルバムからケンプジグ。上記のライブの動画よりも、当然技巧的にはしっかりとまとまっています。やはり、本職のリューティストとは違い、どこか跳ねたリズムで、実に興味をそそられます。

 

今回はこの3本を紹介しました。まだまだ彼のリュート演奏の動画はあるのですが、キリがないのでこの辺で。ジュリアン・ブリームやナルシソ・イエペスのように、クラシックギタリストがリュートでの録音を残すことはあるのですが、ロックギタリストがこれだけリュートを使って、録音に残しているのは彼くらいのものでしょう。そのくらい、彼はリュートという楽器に惚れ込んでいたようです。

近年ではポリスのスティングがエディン・カラマーゾフと、リュートを使ってアルバムを制作しています。

参考:ラビリンス/スティング(Amazon)

こちらも一聴の価値ありです。特にエセックス伯のガリヤルド(Can she excuse my wrongs)は素晴らしいです。

彼らのように、ロックギタリストも、もっとクラシックギターやリュートを使っても良いと思うのですが・・・ロックの感性をクラシックや古楽に持ってくると、面白いものが生まれると思うのです。

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